
森を育てる
どんぐりとやまねこ自然学校の背後には、約2haの森林があります。私たちはこの森に「ピンニの森」と名前をつけました。
かつては大森林が広がっていた十勝平野はほとんどが耕地として切り開かれ、現在では森林はわずかに残っているのみです。広大な畑作地のなかに小さな島のように残った孤立林は生き物たちのオアシスのような貴重な存在です。また私たちはこの森を自然観察や体験活動のフィールドとして使っています。(ネイチャーゲームなど自然体験活動のページを参照)
私たちはこの森を守り育てていくために、次のような活動を行なっています。



森の手入れ
ピンニの森はほとんどが自然林ですが、一部カラマツの人工林があります。人の手で植えた林は人が手入れする必要があります。長い間放置されてきた林なので、混みすぎた部分を間引き(間伐)、枝打ち等の手入れをしています。子どもたちに枝打ち体験をしてもらったことも。


自然林の管理
森の80%は自然林の2次林です。一部高くなっているところは、カシワやミズナラなどの林ですが、大部分はヤチダモ、ハルニレ主体の湿性林です。ここには歩道を整備していて、自然観察や散策ができるようにしています。歩道を維持するための草刈りや倒木の処理などの管理を行っています。


山本牧さん
森作り講習会
2018年、旭川の「もりねっと北海道」理事長の山本牧さんに講師をお願いして、ピンニの森で森作りの実習を行いました。北欧式伐倒方、チェーンソーの講習、小型動力による木の搬出方法など実習し、有意義な会となりました。


2020植樹祭
11月1日、約2年ぶりに植樹を実施しました。
春に隣接する畑との境界をようやく確定できたためです。植樹地はクラウドファンディングで取得した土地のうち、元は畑だった部分の一角約500㎡です。コロナ禍で果たして人が集まってくれるか不安でしたが、大人19人、こども4人の23名が参加してくれました。
10時過ぎから作業開始。今回苗は全部で80本ほど。内訳はピンニの森の中に自生しているハルニレやヤチダモなどの幼樹をあらかじめスコップを入れて根切しておいた山取りの苗が50本。前日帯広の森・はぐくーむさんで頂いたピンニの森には自生していないシナノキやカツラを含めた山取りの苗が20本。真鍋庭園さんで購入した実のなる木の苗やその他頂いた苗が10本。
浦幌の森林室から参加していただいた八田さんと篠原さんに苗の植え方を教えていただき、その後一輪車とミニリヤカーで苗を運び、スコップやクワで穴を掘ってほぼ2m間隔で植えていきました。ヨシやオオアワダチソウが繁茂していた草原なので、草の根が張っていて植え穴を掘るのも一苦労。森に近い方には自生の苗を中心に、隣の畑に近い方には実のなる木を植えていきました。約1時間40分で全ての苗を植え終わりました。
昼はピザや燻製、きのこ汁の食事を参加者みんなで食べて、植樹祭を終了しました。
